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渡邉郁夫
渡邉郁夫
仲良し(モーグリ&バルー)


お酒の守備範囲はALL。仏像鑑賞は奈良中心。音楽はブリティッシュ系。野鳥はかわせみ。特撮はウルトラQ、マン。落語は米朝。麺はマロニーであろうが広範囲に好きなアドマンです。
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2011年11月04日

殴る、殴る、クソアマ ~映画『息もできない』暴力の連鎖~

初めて韓国映画をレンタルした。

『息もできない』(原題はくそバエ)

殴る、殴る、クソアマ ~映画『息もできない』暴力の連鎖~


ヤン・イクチュン(36歳)主演・脚本・編集・製作まで行う。

キネ旬や各国の映画賞をとりまくっている。(25冠くらいか?)

この映画、女性を殴る前には必ず「このクソアマ!!」のセリフが出るわ、出るわ!

カメラワークはほぼハンディでぶらしたり、アップしたり、望遠の絵が入ったりして、リアルさをかもし出している。
(そう「仁義なき戦い」ではないか!)

ストーリーはあまりいわないが、主人公(監督のヤン・イクチュン好演)である取り立て屋のチンピラと

貧しい家庭の高校3年生の女の子の物語。

よくある出会いから再生へつながる通り一遍の物語にはならないのがこの映画の哀しいところ。

二人の出会いから始まり、二人の家族の過去、現在を散りばめながら進んでいく。

全編これでもかの「殴る」暴力シーン(ドンパチは一切ない。)の連続。

ストーリー後半、チンピラが父親を殺しにかかるシーン(同時に女子高生は父から殺されそうになるシーンを

相互にからむ)ところからがこの映画のトップギア。

夜中の漢江の大橋での唯一のラブ?シーンで頂点に達する。

このシーンは一般的な抱擁が一切無く、極めて美しいシーンといえる。

チンピラが彼女のひざへ仰向けに寝転び嗚咽する(主人公が殺そうとした父がすでに自死し輸血もむなしく父は亡くなる)

初めてやさしい男になるシーンだが、初めて泣くシーンでもあるのだ。

このシーン、女子高生への演技指導は「泣いてはいけない」はず。

だが本当に感極まったのか口を手で押さえ泣き始める。

あれは間違いなく演技ではない。

フェードアウトするその瞬間は女子高生の嗚咽した声が男の泣き続ける声にかぶる(ここ聞き流さないこと!)

たくさんの映画を見てきたが、このシーンはまぎれもなく私の映画のベストシーンのひとつにあげられる。



これまで輸入された韓国映画は国家資金援助によった小ハリウッドなものが多かったが、

韓国映画の底の深さを感じた佳作であった。

(映像表現は「仁義なき~」で、ストーリーは「竜二」のテイストも感じる。インスパイアされたのか、イクチュン監督に一度聞いてみたいものだ)



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Posted by 渡邉郁夫 at 19:52│Comments(11)映画
この記事へのコメント
面白そうな映画の紹介ありがとうございまいす。
あえて、なべさんにリクエストをさせていただけるのなら、
なべさんには、やはりB、Cを超えたD級映画のご紹介をお願いいたしたいのです。
「毒々モンスター、東京に行く」あたりを。
Posted by 死霊の盆踊り at 2011年11月05日 19:08
面白そうな映画の紹介ありがとうございまいす。
あえて、なべさんにリクエストをさせていただけるのなら、
なべさんには、やはりB、Cを超えたD級映画のご紹介をお願いいたしたいのです。
「毒々モンスター、東京に行く」あたりを。
Posted by 死霊の盆踊り at 2011年11月05日 19:10
飲み屋

映画
好みには全て串刺しが出来ますね。
Posted by 火の玉の”幸薄い”領五郎 at 2011年11月05日 21:35
上記コメントを因数分解してみると
下記のような数式になります。

場末的(飲み屋+女+映画)=幸薄い
Posted by 火の玉の”論理的”領五郎 at 2011年11月06日 00:44
「誰それ、どこどこに行く」といった映画のタイトルがよくあるが、これの原点となるタイトルは名匠フランク・キャプラ監督 J・スチュワート主演の「スミス、都に行く」です。
Posted by なべ at 2011年11月07日 10:13
”カルメン故郷へ帰る”も、同類項に分類してもよろしいでしょうか?
Posted by 火の玉の”原色”領五郎 at 2011年11月07日 11:27
「、」と「行く」がないので完全別種です。
Posted by なべ at 2011年11月08日 10:57
「熟女、逝く」は?
Posted by そして船は行く at 2011年11月08日 18:14
映画のタイトルからそれてるで!
Posted by なべ at 2011年11月08日 19:05
仕方がない
模範解答を一つ。
”星の王子様、ニューヨークへ行く”
これは正解でしょう。

筒井康隆氏の
”農協月へ行く”は如何ですか?
Posted by 火の玉の”エディータウンゼント”領五郎 at 2011年11月08日 20:27
「我が道を、往く」 ビング・クロスビー主演。アカデミー受賞
本屋の500円DVDを買った。
「若い神父が、町の不良達を更生させる感動の物語」とパッケージに書いてあったのですが、
その不良というのが、通行人に生卵を投げつける程度なのです。設定甘すぎ。
がっかりを通り越して腹かかえて笑った。
Posted by イキまくり at 2011年11月09日 09:54
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