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渡邉郁夫
渡邉郁夫
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お酒の守備範囲はALL。仏像鑑賞は奈良中心。音楽はブリティッシュ系。野鳥はかわせみ。特撮はウルトラQ、マン。落語は米朝。麺はマロニーであろうが広範囲に好きなアドマンです。
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2009年12月08日

虎児巡礼 ~聖林寺:奈良桜井~

「阿修羅展」東京会場閉幕 総入場者数は94万6172人
会期中(61日間)の総入場者数は94万6172人だった。同博物館の日本美術の展覧会として史上最多。また、99年に開館した平成館では歴代1位となった

九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開かれていた奈良・興福寺創建1300年を記念した特別展「国宝 阿修羅展」(朝日新聞社など主催)は27日、68日間の会期を終え閉幕した。27日も大勢がつめかけ、総入場者数はこの日午前中に70万人を超え、最終的には71万138人に。九州で開催された展覧会の動員数としては新記録となった。
                                                                     asahi.com

世の中は、仏像ブームだ
自宅近所の書店にも仏像コーナーができていた
仏像を見て回る若い女性を“仏ガール”という
海洋堂の阿修羅像のフィギュアが飛ぶように売れている

日本人は仏像の中で特に観音さまが大好きだ
如来像は解脱したので衣しかまとわない
観音さまは修行中の身なので装飾が許可されている
このことが装飾的で美しく人気なのだろう

今まで見た仏像の中で最も愛してやまない仏像は
奈良桜井にある聖林寺の国宝十一面観音立像だ


この仏像も明治維新後の廃仏毀釈の嵐にのみこまれる
その後美術史家フェノロサに発見された(無理やり開陳)
フェノロサ曰く
 「大和の金持ちの全財産にも勝る天平彫刻の傑作 」
またある人はミロのビーナスをうわまわる美しさとも評した
和辻哲郎や白洲正子、岡部伊都子ら様々な文化人がこの像を絶賛
もとは桜井市三輪山の麓、大神神社、その神宮寺である大御輪寺の本尊であった
(因みに法隆寺の国宝地蔵菩薩立像もかつては大御輪寺にあった。
大御輪寺の仏像のレベルの高さに脱帽。)



強化ガラスに囲まれた観音さま
狭い部屋に十一面観音立像だけが展示されている

 高さ2m91cm 、木心乾漆造り
 懐柔とは“手なづける”こと。観音様のなすままに



なるほど納得の、美像だ
懐柔の目、しなった腰
指の一本一本が天平時代にすでに現在に通ずる“うつくしさ”をみごとに表現している

 千年以上前の“美”表現
 水瓶の持つ手がなんとも悩ましい

一人で、ガラス越しに40分ほど居ただろうか
真冬でなければ一日中居たい程
世界的な国宝を完全独占
この贅沢、この至福の刻





仏像もいいがここのお寺がまたいい
商売っ気がまったくといっていいほど、ない
受付の奥さん(?)は奥で事務処理中
拝観料を払わずお寺に入ったので
帰り、相変わらず奥で事務処理してるので拝観料をネコババするか?
世界的な仏に会って、それはないやろ
で、声をかけ拝観料を払う

 寺の壁の苔もかぐわしい



寺門を出て左手、方角にして北
飛鳥の平野がのんびり見える
卑弥呼の墓といわれる墳墓が見える

 京都には絶対ありえない、安穏

帰り道、小橋の下の小川を覗き込む
コバルトブルーの閃光が橋の下から水面を走りぬけた
一直線で川の向こうに消えていった。一瞬で。

カワセミだ!

あんた、観音さまの化身かい?

  

Posted by 渡邉郁夫 at 19:21Comments(2)